京都大学文学部/大学院文学研究科

西南アジア史学専修



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《西南アジア史学専修について》

【学部】

西南アジア史学研究室は、宮崎市定(東洋史学)、足利惇氏(梵語学梵文学)両教授らの尽力により、西アジア・中央アジアの歴史と文化の研究・教育を推進するため、1969年に開設された。イスラム世界史・古代オリエント史という、我が国ではまだ新しい学問分野の開拓と確立を目指す、全国でも唯一のユニークな専修である。本専修に所属する学生は、古代オリエント史、イスラム時代史、中東近代史のいずれの分野を専攻してもよいが、現在は、イスラム時代の西アジア・中央アジアに関する講義が多く開設されている。

演習は、アラビア語、ペルシア語、トルコ系諸語ないしシュメール語のテキストを中心に行われている。従って、これらの言語の習得が不可欠であるが、これらの言語に関する入門や初級の授業が別に開設されているので、専修生は、自らの関心に従って受講されたい。研究書・訳本などの二次的文献によらず、あくまで原典史料によって歴史研究を行なおうというのが本専修スタッフの基本的な考え方である。研究を推進するためには、研究史の正確な把握も不可欠であるが、それには、英独仏露などヨーロッパ諸語の読解力も要求される。これらの言語は、1・2回生の間に、できるだけ多く習得しておくことが望ましい。

なにぶんにも、本専修がカヴァーする領域には、なお未開拓の分野が多いため、専修生には自ら研究テーマを選び、その研究方法を工夫し、自らの歴史像を構築して、それを歴史の真実に近づけようとする努力が要請される。そのためには、独創的で柔軟な思考力のほかに、西アジア史・中央アジア史に関する幅広い知識の蓄積も要求されるので、勤勉で開拓心に富む学生を歓迎する。

関連施設として、上賀茂(北区大宮南田代町)に羽田記念館(ユーラシア文化研究センター)があり、中央アジア・西アジア関係の文献が備えられ、講演会や研究会が行われている。また本研究室には、関連学会である西南アジア研究会の事務局が置かれ、雑誌『西南アジア研究』が年2回刊行されている。

【大学院】

本専修では、西アジア・中央アジアなど、主にイスラム世界の歴史を扱う。本専修に所属する大学院生は、時代的には、古代オリエント史、イスラム時代史、中東近代史のいずれの分野を専攻してもよい。ただし、現在は、イスラム時代史に関する講義が多く開講されている。 また地域的には、西アジア・中央アジアに限らず、イスラム諸王朝下のインドやスペインの歴史など、いずれの地域を専攻してもよい。

演習は、アラビア語・ペルシア語・トルコ系諸語・シュメール語などのテキストを使って行われる。従って、大学院入学以前に、これらの言語のうち、最低1つ、望むらくは2つを習得しておく必要がある。未習得の言語については、入学後、別に開講されている初級の授業に出席して、それを直ちに習得することが望ましい。 専修スタッフは、アラビア語・ペルシア語・トルコ系諸語・シュメール語などで書かれた原典史料によって歴史研究を行うことを基本的な姿勢とし、この研究方法を最も重視している。

また、研究を進めるためには、研究史の正確な把握も不可欠である。このため、大学院入学以前に、英独仏露など、できるだけ多くの言語の読解力を養っておくことが必要である。また、留学等の機会に備え、大学院在学中に、これらの言語のうち、少なくとも1つについては、その会話能力も身につけることが望ましい。 本専修がカヴァーする領域は、特にわが国では、なお未開拓な分野が多い。そのため、専修生は日頃から幅広い勉学を重ね、その蓄積の上に、広い視野から自らの研究テーマを選ぶことが必要である。そして、そのテーマについての研究方法を自ら工夫し、自らの歴史像を構築し、それを歴史の真実の姿に少しでも近づけることが望まれる。

関連施設として、上賀茂に羽田記念館(ユーラシア文化研究センター)がある。ここには、中央アジア・西アジア関連の文献が備えられ、講演会・研究会などが行われている。 また、本研究室には、関連学会である西南アジア研究会の事務局がおかれ、雑誌『西南アジア研究』が年2回刊行されている。