文学研究科において、第六回東アジア人文研究ワークショップが開催されました。 « 京都大学大学院文学研究科・文学部

文学研究科において、第六回東アジア人文研究ワークショップが開催されました。

2018年3月18日~21日に、京都大学大学院文学研究科において、第六回東アジア人文研究ワークショップが開催され、京都大学文学研究科の中国語学中国文学専修、中国哲学史専修、地理学専修、社会学専修、東洋史学専修の博士課程を中心にした大学院生16名が参加しました。

このワークショップは、2013年より復旦大学と京都大学の合同で行われてきました。初回は京都で開催され、以降は、復旦大学の所在する上海と京都とで交互に開催されてきました。2017年より香港城市大学が正式に加わり、三大学合同のワークショップとなりました。

この合同ワークショップは、東アジアの人文学の将来を担う次世代研究者が相互に強力連携して、①自分の専門領域のみならず隣接領域の最先端の研究にふれて国際的・学際的な交流を発展させること、②相互にゲストとホスト役を交替しながら国際共同研究のマネージメントの経験を蓄積すること、を目的としてこれまで実績を積み上げてきました。また濃密な時間を共有することで個人的に友情を深め、将来の東アジア社会の相互理解に貢献することも目指してきました。
今回のワークショップには、復旦大学から博士課程の院生・研究生12名ならびに段志強准教授と張佳准教授、香港城市大学から博士課程の院生10名ならびに陳學然准教授と趙穎之准教授が参加しました。京都大学の担当教員は、松田素二教授、木津祐子教授、宇佐美文理教授、田中和子教授、緑川英樹准教授、および平田昌司研究科長でした。

18日と19日の二日間にわたる研究発表は、「文学と宗教」、「歴史と思想」、「芸術と文物」、「歴史と地域」、「文学と文人」、「思想と学術交流」、「現代の学術と教育」、「現代社会と制度」の8セッションに分かれ、各セッション座長も参加学生が担当しました。1発表あたり20分の持ち時間、使用言語は中国語あるいは英語として、ユニークな発表と活発な討議が行われました。二日目のセッションを終えた後、各セッションの座長からの報告を踏まえて総括討論も行われました。

二日目最後のプログラムとして、相互の知的背景を理解するために、「京都:国際交流と土着文化」と題する『京都講座』を開催し、20日の京都市内巡検ならびに21日の郊外巡検の概要説明が行われました。

20日は「京都南部地域の歴史と文化」というテーマで巡検が行われました。黄檗山萬福寺で一切経の版木による印刷を見学した後、伏見の伝統的酒蔵群、宇治の平等院、八幡の石清水八幡宮に分かれて現地見学を行いました。21日は滋賀県湖東地域の山間部に所在する2つの施設、奥永源寺渓流の里(道の駅)とMIHO MUSEUMを訪れ、過疎化の進む地域における活性化と観光を考えるフィールドトリップが行われました。両日を通じて、京都の伝統的な文化と近郊地域の現代的な課題について、歴史的視点からも今日的な視点からも学ぶことができた有意義な巡検でした。

本ワークショップにおいては、準備段階から現地での活動、報告書のとりまとめにいたるまで、参加する院生が「第6回 京都大学-復旦大学-香港城市大学  東アジア人文研究討論会 実行委員会」を組織し、委員全員が協力して担当しました。

ワークショップの回数を重ねつつあるなかで、学生たち自身がワークショップ運営により積極的に関わるようになりつつあり、三大学の院生同士の交流がより親密なものになっていることを実感できる、実り多いワークショップでした。また、三大学の担当教員の間でも協働のための協議が進み、「各大学所蔵の文物を素材とする共同研究」の実施に向けて動き出すこととなったのも大きな成果といえるでしょう。

最後になりましたが、今回のワークショップ開催にあたり、松居和子さん(社会学専修)はじめ、事務の方々や関係の皆様から多くの協力をいただきました。厚く御礼申し上げます。

ワークショップの様子は、こちらをご覧ください。

次回2019年のワークショップは、復旦大学文史研究院で開催の予定です。

なお、本事業は、平成29年度全学経費(064510)「若手研究者による異文化理解と多言語による学際的研究交流のための事業経費」の助成を受けた。