オープンキャンパス2014

文学部プログラムの一環として、文学研究科図書館所蔵資料のミニ展示と書庫見学ツアーを行いました。

展示コーナーでは、近衛稙家の『源氏物語』など6点を展示しました。

井谷 鋼造先生(西南アジア史学),上原 麻有子先生(日本哲学史)の引率による書庫見学ツアーへの参加者は、2回で19名の方が参加されました。

閲覧室 ミニ展示コーナー

入口からカウンターまでの正面通路の脇に、この日限りの展示コーナーを設け6点を展示しました。
文学研究科図書館の蔵書は、明治39年の文科大学開設以前から収集が始められ、以来長年にわたって蓄積された学術研究のための専門図書が中心です。
その中から、有名な古典作品や文学研究科元教授の著作を中心に選び展示しました。

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展示コーナー
展示コーナー
源氏物語
『源氏物語』

展示目録

  • 展示キャプションの内容に、一部原書名、展示箇所等を補記しました。
  • キャプションのタイトルは書名と異なっている場合もあります。
  • リンクのあるタイトルをクリックすると、書誌情報(KULINE)を確認できます。
番号.キャプションタイトル 当館請求記号
解説・説明
1. アインシュタインの特殊相対性理論
(The collected papers of Albert Einstein)
科哲史 0||E||1
アインシュタイン(Albert Einstein, 1879-1955)は、20世紀を代表する理論物理学者の一人で、ニュートンの古典力学に革命的な転換をもたらし、現代物理学の基礎を築いた。展示されている書物は、アインシュタインの全集で、アメリカのプリンストン大学出版会から刊行されたもの。440-441頁に表示されている数式は、ローレンツ変換を示している。
2. 小川琢治『一地理學者之生涯 1941 小川芳樹 地理 A2||111
地理学教室の創立者で、日本最初のノーベル賞受賞者湯川秀樹先生の実父である小川琢治先生の自伝(遺著)である。先生は明治40(1907)年の地理学教室創立とともに、初代の教授に就任された。小川家は日本を代表する学者の家系で、「後記」には5名の令息の名前が出ており、湯川先生の他、小川茂樹(専門:中国史、後の貝塚茂樹)、小川環樹(専門:中国文学)の名前も見える。
3. 源氏物語 国文学貴
この『源氏物語』は室町後期、近衛稙家(1502-1566)が当時の有名な能筆家達に、各巻の書写を頼んで作成したものである。聖護院・青蓮院・曼殊院・三千院などの各門跡や三条西公条などの公家、紹巴(1525-1602)をはじめとする連歌師が書写したものである。巻ごとに表紙も用紙も異なり、非常に丁寧に写された文字が並んでおり、これだけでも貴重な文化財である。これらの巻々が納められる箱も、巧みな蒔絵が施され、引き出し、鍵に至るまで細かな神経が行き届いており、さすがに五摂家の筆頭の公家の家で作られた上品さを醸し出している。当時の工芸技術、意匠の巧みさなどを示し、美術品としての価値がある。
この『源氏物語』は、どういう経緯があったのか、室町末期には戦国大名・毛利元康(1560-1601)の手元にあったらしい。その頃、元康の文芸上の指導者が紹巴であった。元康は、欠けていた巻を補写させた上で、紹巴に奥書と目録を書かせている。紹巴は最初に本書が作られた時には「須磨」の巻を書いたが、その字と比べると奥書を書いたころの紹巴はそうとうな老齢であったことが分かる。
4. シェイクスピア戯曲集(ファクシミリ) (The first folio of Shakespeare) 英文 3B||No-2||1
『ハムレット』で知られる英国最大の劇作家 William Shakespeareの、最初に出版された作品集(1623年)右側p.265の左の覧の下方、1710行目に有名な”To be or not to be”の台詞が見える(この頃の活字のSは今日のものとは違う)。
5. 西田幾多郎『働くものから見るものへ 1927 岩波書店 田辺文庫 12||3||貴重
哲学者西田幾多郎が京都大学文学部在職中に刊行した最後の著作。本書は西田が同僚であった田辺元に送ったもので、「田邊学兄恵存 著者」との西田の墨跡が残されている。ここには田辺が熱心に読んだことをうかがわせる多くの書き込みが残され、現在は京都大学文学部「田辺文庫」の一冊として貴重書扱いとなっている。展覧している箇所は本書「前編」の第4論文「内部知覚について」の末尾である。
6. 御製繙訳四書 東洋史 BXIX||g||1
清朝の皇帝乾隆帝(在位 1735-1795)の命令で作られた、儒教の四書(大学・中庸・論語・孟子)の満文・漢文の対訳書。満州語は今でこそ話者が非常に少ないが、清朝の公用語であったのはもちろん、リンガ・フランカ(国際公用語)でもあった。
公文書の正本は満州語であり、漢籍の中でも特に重要なものは満州語に訳されている(小説『三国志演義』『金瓶梅』なども)。乾隆帝の時代には漢化が進行し、しだいに満州語は忘れられてゆくが、清朝研究にとって満州語史料の重要性は高い。その点に早くから注目したのが、創設期の東洋史講座を桑原とともに担った内藤湖南(1866-1934)であった。

書庫見学ツアー

文学研究科図書館の資料は29の専修別に独自に分類されており、西南アジア史学はF書庫、日本哲学史はA書庫というように専修毎にAからGまでの7つの書庫に配架されています。
文学研究科教員の案内で閲覧室と書庫を順番に巡り、資料数点を紹介しました。

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A書庫
書庫見学(1) A書庫
B書庫
書庫見学(2) B書庫
D書庫
書庫見学(3) D書庫
特殊文庫
書庫見学(4) 特殊文庫
C書庫
書庫見学(5) C書庫
F書庫(東洋史)
書庫見学(6) F書庫
F書庫(西南アジア史)
書庫見学(7) F書庫
G書庫
書庫見学(8) G書庫