京都大学大学院文学研究科・文学部案内2025
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912東洋文化学系□ドイツ啓蒙思想における宋明理学の受容□荻生徂徠と荀子−聖人観の比較から−□『七経孟子考文補遺』について写真 ❶❷ 授業風景   ❸ 歴代の研究室刊行雑誌南北朝から隋の士大夫とその思想□『五経正義』所引「定本」再考□聶双江思想研究□張□の思想の独自性について□鄭玄の春秋学について□『尚書大伝』と漢代経書学□中国儒教義疏の研究□北宋三蘇経学思想硏究けられています。 ただ時代的には、本研究室は伝統的に、春秋戦国時代から20世紀初頭までのいわゆる古典中国を中心としてきましたので、現代中国にのみ関心のある人には向かないかもしれません。またここでいう中国とは主として漢字漢語を使用している地域・民族を指します。したがって、漢字漢語を用いて書かれた古典文献、すなわち漢文を読むことが日常の研究の基本となりますし、実際また専修として一番力を注いでいるのも漢文読解力の養成です。 最後に、中国哲学史の研究に特別の資質はまったく必要ありませんが、「本好き」であることだけは最低条件ですので申し添えておきます。最近の修士論文❸❸最近の博士論文❷❷DEPARTMENT OF HISTORY OF CHINESE PHILOSOPHY 中国哲学史は、文字どおり中国の哲学の歴史を研究する専修です。ここでいう「哲学」はごく広い意味でとらえて下さい。つまり、宇宙や自然のあり方、あるいは社会と人間の関係などについて中国の人たちがどのように考えたか、またその考察にもとづいてどのように行動したか、その思索と実践の跡を歴史に即して考察するのが中国哲学史という学問です。 中国哲学というと、まず孔子・孟子をはじめとする儒教や老荘思想を思い起こされることでしょう。確かに儒教や老荘は中国哲学の最も重要な主題であり、また本専修の教育研究の中核となっています。しかし、中国哲学の範囲はそれだけではありません。中国歴史における思想的営み全て、敢えて言えば、中国文化の全領域がその対象となります。本専修には儒教や老荘以外にも中国の宗教・芸術についての授業が設最近の卒業論文❶❶教員紹介 1 専攻分野 2 現在の研究テーマ准教授 池田 恭哉中国中世思想史中国哲学史専修

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