![]() 陽光に輝くステンドグラス(サント・シャペル) |
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1 | 前期 英書講読(佐藤夏樹)
後期 英書講読(成田千尋) |
前期 英書講読(徳永悠) | |||
2 | 前・後期 特殊講義(伊藤順二) | 前・後期 仏書講読(田中祐理子) | 西洋史学実習(南川・小山・金澤) | 卒論演習(演習Ⅴ) | |
3 | 前・後期 特殊講義(南川高志) | 前・後期 露書講読(伊藤順二) | 前・後期 特殊講義(藤原辰史) | 大学院演習 | |
4 | 前・後期 特殊講義(金澤周作) | 前・後期 特殊講義(小関隆)
前・後期 特殊講義(高橋宏幸) 前期 イタリア書講読(村瀬有司) |
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5 | 前期 特殊講義(山田雅彦) | 前期 ポーランド書講読(小山哲)
後期 特殊講義(斉藤恵太) |
通年 講義(小山哲)
後期 特殊講義(西岡健司) |
後期 特殊講義(桑山由文) | 演習Ⅰ,Ⅲ,Ⅳ |
<授業の概要・目的>
ヨーロッパ世界では、歴史をどのように認識してきたのであろうか。また、歴史を研究する視角や方法は、時代の変化にともなって、どのように変化してきたのであろうか。この講義では、古代から現代までのヨーロッパにおける歴史認識の歴史を、各時代の全般的な状況をふまえながら概観し、それぞれの時代の歴史叙述の特徴や、歴史研究の方法をめぐる議論を紹介する。本講義をつうじて、古代から現代にいたるヨーロッパ史の流れを把握するとともに、西洋世界における歴史認識の特徴についての理解を深め、「西洋史学」という学問分野の歴史的特質と今日的課題について考える素材を提供することを目標とする。
<授業の概要・目的>
古代ローマ人は、イタリア半島の1都市から出発してその国家を拡大し、前1世紀後半には地中海周辺地域全域を統治下に入れ、さらにアルプス山脈やドナウ川を越えて、紀元2世紀にはヨーロッパ内陸部をも広く支配する史上稀な大国家となった。その統治は、後のヨーロッパの政治と文化の歩みに限りなく重要な影響を残したが、この世界史上第1級の意義を持つ古代ローマ人の国家、ローマ帝国では、人々はどのような生活をしていたのだろうか。本講義は、こうした素朴な問題関心からスタートする。そして、古代ローマ人が生きた社会の構造について分析するとともに、人々の日常を再構成して、その実相に迫りたい。古代ローマ人がどのように生き、またどのような思いを抱いて暮らしていたかを、史料が許す限り明らかにすることが、本講義の目的である。
本講義は前期開講のIと後期開講のIIから成る。Iでは、古代ローマ人の生きた社会の構造を明らかにするとともに、日常生活の再構成を通じた考察に力点を置き、「生き方」の解明に努める。IIでは、古代ローマ社会の様々な局面を取り上げつつ、そこに見られる人々の「感情」を問題にし、歴史の深層から「ローマ帝国」の実体を解明することを試みる。
<授業の概要・目的>
近世以降、イギリスではチャリティ(いわゆる慈善;民間非営利の弱者救済活動)が自然化し、社会インフラから人々の物の見方に至るまで、ありとあらゆるところに少なからぬ影響を及ぼしてきた。国家福祉が充実するようになった20世紀半ば以降においてもチャリティのプレゼンスは顕著である。本講義では、そのようなイギリスの際立った特殊性を、他者救済の世界史の中に位置付けて浮かび上がらせるとともに、わたしたちの多くにとっては異質で異様に見えるチャリティ実践の数々を具体的に論じてゆく。とりわけ、他の時代・文化圏・宗教圏とのチャリティ的なるものの位置づけの違いに注意しながら講義を進めていく。
<授業の概要・目的>
近世以降、イギリスではチャリティ(いわゆる慈善;民間非営利の弱者救済活動)が自然化し、社会インフラから人々の物の見方に至るまで、ありとあらゆるところに少なからぬ影響を及ぼしてきた。国家福祉が充実するようになった20世紀半ば以降においてもチャリティのプレゼンスは顕著である。本講義では、そのようなイギリスの際立った特殊性を、他者救済の世界史の中に位置付けて浮かび上がらせるとともに、わたしたちの多くにとっては異質で異様に見えるチャリティ実践の数々を具体的に論じてゆく。とりわけ、イギリスが展開した国外での諸チャリティのありかたと、20世紀以降、二つの世界大戦と福祉国家化の時代におけるチャリティのはたらきについて、詳しく扱う。
<授業の概要・目的>
19世紀後半から1905年までの帝政ロシア支配下のザカフカス(トランスコーカサス)史を、グルジア(ジョージア)中心に概観する。
ロシア人がチェチェン人やグルジア人に抱くイメージは、少なくとも19世紀以来現代に至るまで、「高貴な野蛮人」あるいは単に「野蛮人」である。ザカフカスは帝政ロシア初の本格的植民地であり、オスマン帝国との最前線の一つでもあった。住民に対する民族学的視線は帝国の統治政策に直結すると同時に、「高貴な野蛮人」への文学的憧憬をも産み出し、それはグルジア人などの現地住民にもフィードバックされた。治安の悪さで悪名高いザカフカスは、傭兵の輸出地としても名高く、義賊伝説に溢れ、スターリン等の革命家を輩出した地でもあった。本講義では帝国とグルジア人の関わりを主軸に、19世紀後半におけるナショナリズムと社会主義の相関関係について考えたい。
<授業の概要・目的>
南カフカスは「東部戦線」と並んでロシア帝国の最前線だった。ジョージア(グルジア)の社会主義者やアルメニアやアゼルバイジャンの民族主義者のほとんどは、第一次世界大戦開戦に際し、帝国の戦争に全面協力した。帝国の中心における革命は彼らにとって予期せぬ事件だったが、さまざまな構想を一気に開花させる力となった。本講義では南カフカスにおける戦争と革命の経緯をジョージア中心にたどりつつ、ロシア革命なるものの影響力を再考したい。
<授業の概要・目的>
とりわけ20世紀以降、食と農はどのように変化を遂げてきたのか? ドイツと日本を中心に、食べものをめぐる制度や文化や技術の変遷を追う。この講義の目的は、現代史の知識を蓄えることではない。あるいは、現代史の概略をつかむことでもない。現代史を批判的に眺める目を獲得し、食と農の未来の構築するためのヒントを考えることである。
<授業の概要・目的>
「スウィンギング・シクスティーズ」などとも評されるイギリスの1960年代は、ビートルズとミニ・スカートが象徴的なアイテムとなるように、文化革命が花開いた時代として知られる。「豊かな社会」の到来を前提に、若者の台頭と性的解放が進み、広範囲にわたる芸術的革新が実現されて、イギリスは世界的な注目を集める存在となった。しかし、秩序と権威の崩壊が始まり、道徳的な相対主義がもてはやされた時代として、1960年代をネガティヴに把握する議論も根強い。この授業では、1960年代のさまざまな動向の中に後のサッチャリズムの歴史的前提を見出すことを試みる。
<授業の概要・目的>
今年度の授業は昨年度後期の「サッチャリズム序説」の増補版である。イギリス現代史上の決定的な転換期といわれるサッチャー時代(1979~90年)はイギリス社会をいかに変え、その変化は今日のイギリスをいかに規定しているのか、経済、社会保障、労使関係、外交、といった主要な政策領域に加え、サッチャーが折に触れて強調したモラルの改革をも視野に収めて検討することが主たる課題となる。
<授業の概要・目的>
カエサル『ガリア戦記』をラテン語テキストに即して精読し、カエサルの執筆意図を考究する。
<授業の概要・目的>
カロリング時代に新たに誕生し、中世を通して発行された貨幣にデナリウスdenarius銀貨がある。本講義ではこの貨幣の歴史的推移にあらためて注目する。1リブラ=20ソリドゥス=240デナリウスとする貨幣単位の新しい関係が設定され、実体貨幣はデナリウス銀貨のみでその重量・品位・型は勅令によって定める幣制は、8世紀末のシャルルマーニュの改革に端を発する。銀貨の本格的流通そのものはすでに7世紀後半からイングランドを中心に環北海エリアで始まっていたが、カロリング朝の幣制はその後イングランドでも採用され、西欧社会全域の貨幣体系の基礎となったといわれる。ところが、現実のデナリウス銀貨は早くも9世紀後半から徐々に変質していく。高品位の銀貨発行が維持されたイングランドを唯一例外として、大陸の王国、あるいはその内部に生まれた諸領邦では、11-12世紀にもなると「悪貨」が問題となるほどの混乱が見られた。さらに、中世後期のデナリウス銀貨に至ってはもはや商人の使用する貨幣ではなくなる。13世紀以降の大規模取引においては、新しい高額銀貨(例えばフランスのグロ・トゥールノワなど)と金貨(フィレンツェのフローリンなど)こそが基幹通貨であり、貶質著しいデナリウス銀貨は経済史の大道から見ると、もはや二流の脇役でしかないであろう。しかし、重要なのはこの時代においてもデナリウス貨が発行され続け、それを使用する人々がいたという事実である。講義では中世フランス王国の貨幣流通の実態分析を通して、デナリウス銀貨の存在意義を通時的に、また地域比較史的に検討することで、中世貨幣史の理解をさらに深めていきたい。
<授業の概要・目的>
西洋史において、およそ15世紀後半から18世紀後半にかけての300年は近世と呼ばれる。ヨーロッパではこの時期に中世と異なる新しい政治社会がかたちづくられた。本講義では、そうした変化の諸相について、近世のちょうど真ん中に位置する17世紀を中心に見ていく。特に授業の後半では、具体的な題材として三十年戦争(1618~1648)に焦点を絞る。
<授業の概要・目的>
中世のブリテン諸島北部では、エスニシティの異なる多様な人間集団が交錯する中で、長期にわたる歴史的過程を経て単一ネイションとしての「スコットランド人」が形成された。本講義では、西欧カトリック世界の北端に位置するスコットランドにおいて、いかにして単一のネイションが実現したのか、そのプロセスについて考察する。また、ネイションをめぐるいわゆる近代主義/原初主義の議論を念頭に、中世「スコットランド人」の実相の具体的な分析を通して、従来の中世的ネイションの理解についても再考する。
<授業の概要・目的>
前1世紀後半のプトレマイオス朝滅亡後も,ローマ帝国東部辺境とその周辺には,さまざまな小王国が散在した。これらの国々は,建前はともかく,現実にはローマ帝国にほぼ従属しており,属州を通じた直接統治を補完する存在として,帝国の東方統治の重要な一翼を担っていた。しかし,後1世紀後半のフラウィウス朝期には,これら従属王国の属州への併合が本格的に進展し,エウフラテス川以西までが広く属州化していくこととなる。
本講義の目的の第一は,ローマ帝国による,これら従属王国を通じた東方統治の在り方と王国併合後の東方政策の変容とを解明することにより,古代帝国による支配の本質を明らかにすることにある。
さらに,これら従属諸王国はヘレニズム期だけでなく,古代オリエント期にまでも遡る文化的社会的伝統を有した。元首政期に入り,こうした地域と本格的に接触し,取り込んだことで,ローマ帝国中央の文化と社会はどのように変化したのか。この点を考察することにより,世界史上のローマ帝国の特質を明確にすることが,本講義の目的の第二である。
本年度は開講されない。
<授業の概要・目的>
この授業は、ギリシア・ローマ史を中心とする西洋古代史の研究を本格的におこなう能力を養成することを目的とする。外国語で書かれた研究文献を用いて、欧米学界の水準や史料の扱い方を学ぶとともに、欧米の研究の問題点をも理解し、受講者自身の研究の深化に繋げることが課題である。
<授業の概要・目的>
中世から近世にかけてのヨーロッパ史にかんする欧米の比較的新しい研究文献を読解し、また、個別の論点について討論することをつうじて、近世ヨーロッパにかんする基本的な知識を身につけると同時に、最近の研究動向や研究史上の争点についての理解を深めることを目指す。
<授業の概要・目的>
この演習では、西洋の近代(18世紀半~20世紀初頭)を主体的に探求するのに必要な作法を学ぶ。そのために、まとまった分量の欧米の研究文献を精読することと、個別の自由発表を行うことを課す。
<授業の概要・目的>
卒業論文の研究テーマについて、参加者が中間報告をおこない、教員3名と受講者の全員で討論する。研究報告と討論を通じて研究テーマに関する理解を深めるとともに、研究を進める上での問題点を認識し、卒業論文の完成度を高めることを目標とする。西洋史学専修4回生は必修。
<授業の概要・目的>
この授業では、受講する大学院生が各自の専門研究の成果を発表し、授業に参加する院生・教員全体でその発表にかんして問題点を指摘し議論する。本演習をつうじて、受講者の大学院における研究の発展に資するとともに、西洋史上の様々な時代・地域にかかわる研究テーマ、研究の視角や手法、史料の特徴とその利用の方法などについて相互に理解を広め、また深める場とする。
<授業の概要・目的>
本授業では、Danna R. Gabaccia and Vicky Ruiz ed., American Dreaming, Global Realities(University of Illinois Press, 2006)を読む。この書は、トランスナショナルな視点から、アメリカ移民史を再考する論文集である。従来の受け入れ社会中心で一国史的な移民史において語られてきた「同化の物語」からは見えてこなかったアメリカ社会における移民たちの生活に関する十分な知見を得ることを目的として、本書を読解する。
<授業の概要・目的>
今日、国境を越えた人の移動はグローバル化の中でますます活発化している。日本社会でも外国籍の人々は1990年の107万人から2018年の263万人と二倍以上に増えており、移民とその子孫が日本各地で経済や文化の発展に貢献している。一方で、彼らに対する偏見や差別、格差も残っている。この授業では、Khalid Koser, International Migration: A Very Short Introduction, 2nd edition (2016)とSucheng Chan, Asian Americans: An Interpretive History (1991)の一部を読む。19世紀後半~20世紀前半にアメリカ合衆国に渡ったアジア人移民/アジア系アメリカ人の歴史に関する英語文献を読み解きながら、国境を越えて人が移動する理由、移民の生活や権利、移民に対する差別、移民に関する政策など現代においても重要なテーマについて英語で理解する力を伸ばすことを目的とする。
<授業の概要・目的>
Thomas U. Berger, “War, guilt, and world politics after World War II”(Cambridge University Press, 2012)の第一章”Politics and Memory in an Age of Apology”及び第四章”Japan: The Model Impenitent?”を読む。本書は第二次世界大戦後のドイツ、オーストリア、日本を事例とし、各国政府が戦争責任といかに向き合ってきたかということを、各地域の政治状況も踏まえつつ考察するものである。この授業では、著者が歴史問題を考察する際に提示する分析概念について述べた第一章と、1990年代以前の日本の事例を分析した第四章を取り上げる。このことを通じて、英語の読解能力を身に付けるとともに、ヨーロッパとの比較という観点から、日本の戦後史について新たな知見を得ることを目的とする。
<授業の概要・目的>
Illouz, Eva: Gefüle in Zeiten des Kapitalismus. Frank Furt am Main 2007. を読む。
ある人物の語る歴史がどのようなものであるかは、語り手である当人が現代をどのように考えているかに左右される。現代を資本主義の時代と規定する本書の著者エヴァ・イルーズは、人間の歴史を感情という側面から照らしだそうとする。通例、感情という心的能力は理性的判断に劣るものとされ、社会生活においてはその抑制が求められる。その一方で、人々の喜怒哀楽が商業的なマーケティングの対象にされているのが現代であると考える著者は、本書において、客観性を重んじる態度の裏面で軽視されてきた感情という要素に焦点を合わせている。感情は単に個人的、主観的なものではなく、そもそも社会的、客観的な側面を備えている。しかしだからこそ、感情が売り物となった現代において、商品としての感情をひとは自分のものにできないという逆説が生じる。この逆説が生じてきた歴史的経緯を解き明かそうとする本書を読み解くことで、現代において歴史を語ることの意味について考えたい。
<授業の概要・目的>
Adorno, Theodor W.: Gesellschaft.(1965) In: Gesammelte Schriften. Bd. 8, Frankfurt am Main 2003, S. 9-19. を読む。
人間の歴史は共同体の成立とともにはじまる。神話や物語形式に託して世界の成り立ちを語ろうとする人々の行為は、社会がその構成員である個々人を媒体にして自らの記憶を時間の継起のなかで伝達しようとする試みであり、歴史もまたそうした営みから生じた。しかし、歴史が社会の記憶であるとして、それによって自己の同一性を確立する社会の正体を、歴史を読み解くことで理解できるだろうか。そもそも、社会の記憶として成立した歴史とは、「社会が自分自身について語る」という自己言及の試みであり、その意味で社会の客観的な記述ではありえない。つまり、歴史を語ることの困難は、社会が自らを省みることの困難に起因するのだと言える。授業で取り上げるアドルノの論文「社会Gesellschaft」は、ナチスを体験した第二次大戦後のドイツで書かれたものであり、まさに上で述べた社会の自己省察の可能性を問うている。この点を踏まえ、本論文の精読を通じては、社会を構成する個人の意味についても考えたい。
<授業の概要・目的>
19世紀の評論の読解を通じて、ロシア語の一般的能力、および特に評論的・論文的な文章の読解力を向上させる。
<授業の概要・目的>
ポーランド語で書かれた歴史書を精読することをつうじて、ポーランド語の読解力の向上を図るとともに、歴史研究や歴史叙述にかかわる概念や語彙についての理解を深めることを目標とする。
<授業の概要・目的>
この授業ではフランスの政治哲学者クロード・ルフォールの論集(Claude Lefort, Essais sur le politique, 1986)から、冒頭の論考「民主主義という問題」をとりあげて精読する。授業では毎回学生数名が訳出を分担し、全員で訳と内容を検討しながら読み進める。フランス語で書かれた専門的研究論文を読む基礎的な読解力を身につけるとともに、フランス革命研究の基本的語彙・問題設定を知ることを目指す。導入および授業内で論考の背景を学ぶ機会を作り、ルフォールの議論の全体像にも触れながら、フランス史と近代ヨーロッパ型政治思想との関わりについても考察する。
<授業の概要・目的>
この授業では、ポーランドの思想史家ブロニスラフ・バチコの論集(Bronislaw Baczko, Politiques de la Révolution française, 2008)から、冒頭の論考「民主主義の諸制度と革命の衝撃」をとりあげて精読する。授業では毎回学生数名が訳出を担当し、全員で訳と内容を検討しながら読み進める。フランス語で書かれた専門的研究論文を読む基礎的な読解力を身につけるとともに、フランス革命研究の問題設定と、現代政治・社会的諸状況との歴史的関連を考察することに努める。
<授業の概要・目的>
20世紀のイタリアを概観したSimona Colarizziの“Storia del Novecento italiano”の第1章を精読します。
イタリア人による歴史書は、日本人によって執筆されたものとは史観・価値観が異なるうえに、イタリア人の読者を想定したものであるためにこれを読むにあたって必要となる知識もまた異なります。このような原書の講読は、イタリア文化そのものにダイレクトに触れる機会を与えてくれるはずです。
本書の文章は明晰なイタリア語散文であり、これを精読することによって伊語テクストの読解力を効率よく培うことができるでしょう。この読解力の養成が授業の主要な目的となります。
<授業の概要・目的>
この授業は、学生が西洋史の卒業論文を作成するために必要となる研究能力を、知識と技術の両面から身につけることを目的に開講する。具体的な史料(外国語)の分析法、研究情報の収集手順から西洋史研究の方法論や史学思想、さらには論文における議論の作法まで、具体的に学ぶ。