シンポジウム「地中海古代語へのまなざし ―移動する人、移動する言葉―」

日時:令和5年10月7日(土)13:30~17:00
 会場:京都大学文学部第3講義室(文学部校舎2階)
 開催方式:ハイブリッド(オンライン参加は要事前申し込み)
 参加費:無料

趣旨:
古代から現代まで地中海は人が移動し、それに伴い様々なモノや情報、そして知識が行き交う場所として機能してきた。現在においても言語およびそれを使う集団の分布を見るとき、この海域世界は複雑な様相をもっている。歴史的にはラテン語やアラビア語などのように海域全体の共通語として拡がった言語もあれば、その影響をうけながらもマルタ語などのように民族集団固有の言語として存在している言語もある。またいわゆるリンガ・フランカのように、いまだにその実態はよくわかっていないが、異なる言語話者間のコミュニケーションのために刹那的に生成した言語もある。またそこに暮らす人びとの言語生活に目をあてれば、母語とは別に二つや三つの言語を巧みに操ることも常態のように見える。このシンポジウムでは、特に移動する人の集団と言語の関係性に着目しながら古代から現代の言語状況を逆照射することで、敢えて言えば《地中海的な》言語の様相を明らかにしたい。

プログラム:
総合司会 定延利之(京都大学大学院文学研究科教授)
<第一部>
13:30 趣旨説明 西尾哲夫(国立民族学博物館特定教授・名誉教授、グローバル地中海地域研究プロジェクト代表)

13:40
基調講演 吉田和彦(京都産業大学外国語学部教授・ことばの科学研究センター長、京都大学名誉教授)

「印欧語動詞の語幹形成母音の起源―アナトリア諸語にみられる特徴は古いのか、新しいのか?」

14:30 休憩
<第二部>
14:40 研究発表① 勝又直也(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)
「ユダヤ人らしく書き話すとは―ユダヤ人における多言語使用のスペクトル」
15:10 研究発表② 宮川創(国立国語研究所助教)
「コプト語から古代エジプト語の姿を考える―エジプト語歴史音韻論による母音の内的再建」

15:40 研究発表③ 金澤雄介(近畿大学国際学部准教授)
「地中海島嶼ロマンス語の分布と系統―名詞の有生性にまつわる諸問題から考える」
16:10 休憩
16:20 質疑応答を含むディスカッション
ファシリテーター アダム・キャット(京都大学大学院文学研究科准教授)

配布資料:以下URLよりダウンロード可能
https://www.minpaku.ac.jp/ai1ec_event/47077

オンライン参加の申し込み先: [〆切:令和5年10月4日(水)]
https://forms.gle/Tf9x8UatmHVusBhP8
(前日までにご登録メールアドレスにZoom リンクをお送りします)

お問い合わせ先:シンポジウム「地中海古代語へのまなざし」事務局
(E-mail:gmed.nme+alm@gmail.com)

主催:
グローバル地中海地域研究・国立民族学博物館拠点(人間文化研究機構・グローバル地域研究推進事業)

京都大学大学院文学研究科
 京都産業大学ことばの科学研究センター